ウエイトトレーニングに励んでいると、突然、フラフラとしたり、気持ち悪くなったり、頭痛に襲われてしまったりすることがあります。
「これは、危険な病気の兆候?」
そんな風に感じて怖くなってしまった経験はありませんか?
この記事では、このようなトレーニング中の体調の変化について書いていきます。
目次
トレーニング中の体調悪化の原因
原因には様々あります。
ここではそのなかでも比較的原因になりやすいものをあげていきます。
酸欠
最も多いパターンです。
動作中は筋肉に大量の酸素が必要なので、脳に送るための血液を減らしてでも、筋血流量を高めます。
脳への血流が減ることに加え、特にウエイトトレーニングは怒責といって息を止めがちになるので、酸素が通常よりも入ってこなくなります。
特に、頭より上にウエイトを挙げる動作や種目は、肩から首、頭に力が入り、一時的に緊張が強くなるので酸欠になりやすいといわれています。
また下半身のトレーニングは、扱う筋量が多く、回復の際に大量の血液供給が必要なので、頭に血が回らなくなります。こちらも酸欠になりやすい代表例。
これらは、めまいや頭痛が起こりやすいとされます。
ウエイトトレーニング中は呼吸法が大切です。特に頭より上にウエイトを挙げるオーバヘッドプレスのような種目やスクワットなどの下半身を鍛える種目は大げさに深い呼吸をしましょう。
酸欠の症状は、頭痛、吐き気、めまいなどです。
消化不良
酸欠と同じで、血流が筋肉優先になるので、消化器(内臓)への血流量が減ることにより胃もたれ、吐き気などが起きます。
特に食後すぐのトレーニングは、胃腸に食べ物が残っているので、気持ち悪くなりやすいです。
下半身のトレーニング種目は顕著です。
酸欠の項でも説明しましたが、下半身は筋肉が大きいので、大量の血液がそちらに回されます。
胃に食べ物が残った状態で、下半身種目で追い込み過ぎると、吐き気や気持ち悪さを感じやすく、最悪の場合、嘔吐します。
ということで、最低でも食後120分は空けて、トレーニングをしましょう。
120分以上空ければ、食物の消化が終わり、血に栄養が載った状態になり、パフォーマンスも上がります。
睡眠不足とストレス
両者ともに、自律神経の働き乱します。
自律神経は内臓や血管の働きを司る大切な神経です。
トレーニング中は特に全身の血流が大切になります。
ウエイトトレーニングは、筋肉に大量の血流が行くため、脳や内臓への血液供給が減りますが、自律神経によってそのバランスを調整しています。
ですので、寝不足やストレス過多で自律神経の働きが安定していないと、血管運動が上手く行われない為に、脳や内臓への血流確保が上手くいかず、頭痛やめまいなど起きやすくなることはもちろんのこと、筋肉にも血流が行かず、筋肉自体の回復も困難になります。
要するに、全身が酸欠になるので、頭痛や吐き気、めまいに加えて、そもそも筋肉がまともに動かないので、ちゃんとしたトレーニングができないということなんです。
このタイプの体調悪化は、頭がボーっとし、身体を正しく動かせないので、一番ケガの原因になりやすいです。
ウエイトトレーニング初心者は特に注意
上記の原因のうち酸欠に関しては、トレーニングを積んでいる上級者でも、自分のレベルを大幅に超えるような強度で追い込めば、起こる可能性があります。
しかしながら、上級者はウエイトトレーニングで心肺機能も鍛えられているので、初心者より酸欠による体調不良になりにくいです。
逆にいうと、初心者は、ウエイトトレーニング用の心肺機能が出来上がっていないので、簡単に体調不良になってしまいますので、トレーニングを行う日に向けて食事や睡眠などを意識して、万全な体制でトレーニングに臨みましょう。
上級者といえども、間隔が空きすぎた久しぶりのトレーニング時は、心肺機能が確実に落ちているので、急に飛ばすと危険です。
トレーニング中体調不良を感じた時の対処法
上記のような理由から、体調不良(頭痛、吐き気、めまいなど)が起きた場合……
- インターバルを長く取る
- 使用重量を軽くする
- トレーニング時間を短縮する
- 水分を多めに摂取する
- 呼吸を大げさなくらい意識する
上記を取り入れてみて下さい。
特に水分補給は意外とできていない方が多いです。
血液がドロドロだと余計に酸欠になりますので、要注意です。
トレーニング前にカフェインを摂るのも注意です。
トレーニングにカフェインは有効ですが、利尿作用があるので、特に水分補給を意識しましょう。
利尿作用
腎臓への血流を高めて、尿の生成を促す作用のこと。カフェイン、アルコールでの利尿作用が良く知られる。
さいごに
トレーニング中に起きる体調不良について、まとめました。
上記の対処法を実践しても、体調回復が見られない場合は、無理せずに、早々にトレーニングを切り上げましょう。
無茶をして行っても、良いトレーニングができないばかりか、ケガなどのアクシデントが起きやすくなります。
また、翌日以降も調子が戻らない場合は、病院で検査を受けましょう。
パーソナルトレーナーの方は、クライアントを守るためにも、体調管理を徹底させ、セッション中は様々な異変に気づいたり、クライアントの訴えをしっかり聴くようにしましょう。
私も未だにですが、指導に熱が入りすぎて、見過ごしてしまうことがあるので、自分への戒めと思って記事を書きました。
安全で健康的なトレーニングを!!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。